[イギリス] 「イギリス人男性、大体ジャケット着てる説」はジェームズ・ボンドのせい?

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何を隠そう、007 James Bondシリーズの大ファンです。

過去の記事でも「Max Zorin」や「Pierce Brosnan」というワードを出したので、お気付きの人もいらっしゃるかもしれませんね。

今回はイギリスが誇る名作映画007シリーズと、そこから見えるイギリス人男性のジャケット文化について書きたいと思います。

歴代ボンドで誰が一番いいのか問題

まずはボンドファンの間で永遠に語られるこのテーマを軽く流しておきましょうか。

オフトナイズの見解は「誰が一番とかじゃない」です。

「みんな違ってみんないい」精神ですよ。それを演じた俳優さんの味が出てることが重要。

たとえば、ロジャー ムーア(Roger Moore)ならコメディ多め、ダニエル クレイグ(Daniel Craig)ならサイボーグ感強め、みたいにね。

印象をざっくりまとめるとこんな感じ

ショーン コネリー タフでスマートな大人ボンド
ジョージ レーゼンビー 人間味のある心優しい常識派ボンド
ロジャー ムーア コミカルで女性に弱いお茶目ボンド
ティモシー ダルトン クールで攻守バランスのいい優等生ボンド
ピアース ブロスナン チャラいキャラに反してキレッキレの武闘派ボンド
ダニエル クレイグ 冷血硬派で若干問題児なサイボーグボンド

ボンド俳優が消すのに苦労する「ボンド感」

ボンドと言えば、タキシードでカジノに登場するシーンが1度はありますよね。

バトル中もスーツを整え直すシーンがあったり、とにかくキチっとした服装がトレードマークのジェームズ ボンド。

ボンド俳優たちは007の世界的人気のおかげで「ボンド感」が出やすいので、他の映画での衣装はかなり気使ってんだろうな、と思います。

例えば、映画「レイヤー・ケーキ」でのダニエル クレイグ(画像)や、TVドラマ「セイント」のロジャー ムーア(画像)など、当時は両方とも007に出る前だったからよかったものの、今となっては「なんかボンドっぽい」って思うでしょ?

「ボンド感」の正体は何だ?

ズバリ「ジャケット着てるから」ということが一番大きな理由だと思います。

今「こいつアホか」って思った?まぁ聞きんさい。笑

ダニエル クレイグが「ドラゴンタトゥーの女」でスウェーデン人役を演じた時(画像)や、ピアース ブロスナンが「ライブ・ワイヤー」でアメリカ人役を演じた時(画像)はだいぶボンド感が薄いでしょ?

ダニエル クレイグの場合は、俗に言う「北欧スタイル」、季節も手伝ってニット素材のアウターとマフラーに暗めの色で統一したシンプルスタイル。メガネ+ひげ付。

ピアース ブロスナンの場合は、無地のポロシャツの上に仕事ジャケット(FBI)をざっくり羽織る+ジーンズという仕事着にしちゃラフなアメリカンスタイル。さらに、長めの髪にピアス着用でガム食べてましたね。笑

こういう「お国柄ファッション」のイギリス版が「ジャケット着用」なんだと思います。

だからジャケット着てる時点で「イギリス感」は出るし、それがテーラードスーツともなれば簡単に「ボンド感」が出ちゃうわけですよ。

同じヨーロッパ人ですら思う「イギリス人男性、大体ジャケット着てる」説

ヨーロッパ人の友人(イギリス人ではない)からこの説を聞いて「面白い着眼点やな!」と思い、それ以降イギリス人男性のファッションチェックが癖になってしまったんですが、マジでみんなジャケット着てるんですよ。

普段よく見るものと言えば、洋画とF1ぐらいなんですが、洋画に出てくるイギリス人役は大体ジャケット着てるし、Sky Sports F1(画像)もChannel 4(画像)もコメンタリー勢は大体ジャケット着てる。007だけじゃないのね!

ちなみに、フランスドイツオーストリアフィンランドオーストラリアのコメンタリーはそれぞれリンクのような感じの服装が多い。もちろん、彼らもジャケット着ることはありますよ!

その友人曰く、一般人レベルでも他の国に比べてイギリスはジャケット着てる人が多いと思う、との事。

イギリスは伝統や品格を重んじるお国柄だと思うので、ジャケット着用みたいなキチっとした服装が「カッコいい」んでしょうね。「大人の男は黙ってジャケット」ですよ。

イギリス人のジャケット着用はアレですもんね、ダラーっと着るんじゃなくて、テーラードで前のボタンもしっかり留めるまでがセットみたいな感じですもんね。

カジュアルな服装と言えど、Tシャツ1枚よりは、Yシャツ的な襟のあるキチっとしたものを着る。それがイギリス。(たぶん)

大人気すぎてコメディに使われまくる007

さて、ジャケット話は一旦置いといて、007に関する小ネタをひとつ。

歴代ボンド俳優にとって007は最強の武器。ボンドのイメージがついてしまうことを嫌がるボンド俳優もいるようですが、それを逆手に取ったのが、コメディ映画の「ボンドネタ」

ボンド経験者だからこそ面白い「本人パロディ」。みんな割とノリノリでパロディを演じたんじゃなかろうかと思います。

そして、パロディ合わせて必ず流れる「007風のBGM」がまた面白い。うまいこと「007をちらつかせる程度」のBGMになっています。

いくつか例をご紹介しましょう。

キャノンボール (The Cannonball Run, 1981)

「アメリカン・ショーン コネリー」と言われるバート レイノルズ(Burt Reynolds)が主演した映画。

これにロジャー ムーアが本人役で出演しています。

厳密に言うと、スパイ映画で人気の俳優「シーモア ゴールドファーブ.Jr」役で、そのシーモアの芸名が「ロジャー ムーア」です。

元々コメディ系は割とやるタイプなので、ロジャー ムーアとしてはコメディ映画に出演することは平常運転。それよりも、現役で007に出演してた期間中(1973-1985)にこの作品に出演した、ということがすごい。

ちなみに、劇中でロジャー ムーアが乗っているのは、ボンドカーとして有名なアストンマーチンDB5という車なんですが、DB5に限らずアストンマーチンの車がロジャー ムーアのボンドカーになったことはないんですよね。

ただし、「The Persuaders!」というTVドラマでロジャー ムーアが演じたブレット シンクレアの愛車がアストンマーチンDBS

ルーニー・チューンズ:バック・イン・アクション (Looney Tunes: Back in Action, 2003)

こちらは4代目ジェームズ ボンドのティモシー ダルトン(Timothy Dalton)が出演しているコメディ映画

主人公の父親役で、「スパイ映画で人気の俳優だけど実は本当にスパイ」という設定です。

肖像画や映画のポスターなど、小道具がかなりボンドを意識して作られていて、思わず「ニヤっ」としてしまいますよ。

ジョニー・イングリッシュ (Johnny English, 2003)

007本人ではないけど、コメディと言えば「英国コメディの帝王」ローワン アトキンソン(Rowan Atkinson)

実は彼の映画デビューは、ショーン コネリーのボンド復帰作、「ネバーセイ・ネバーアゲイン(Never Say Never Again)」なんですよ。知ってた?

ということで、この「ジョニー・イングリッシュ」シリーズは、007をベースに作ったコメディ映画で、007で実際にあったシーンのパロディやオマージュが盛りだくさんです。

すっかり人気シリーズとなり、2018年には待望の3作目が公開されました。

本人パロディと言えば、2作目の「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」に「ダイ・アナザー・デイ (Die Another Day)」のボンドガール、ロザムンド パイク(Rosamund Pike)が出演して話題になりましたが、3作目には「ジェームズ・ボンド 慰めの報酬 (Quantum of Solace)」のボンドガール、オルガ キュリレンコ(Olga Kurylenko)が出演します。

そろそろ歴代ボンドの誰かが登場してもいいんじゃないかしら。(期待)

まとめ

長期に渡って人気シリーズとなったおかげで「ジェームズ ボンド」のイメージがかなり固定された為、テーラードスーツに銃か車、そして「それっぽい曲」さえ流れれば「ボンド感」は出せますね。

そして、てっきり映画の中だけかと思ったら、一般人レベルでキチっとした格好が標準のイギリスにちょっとびっくりしました。

別に007のせいでイギリス人男性がジャケット着てるイメージがあるわけじゃないんですね。

まぁ世代によってジャケット着用率が低いことはあるんでしょうけど、少なくとも他のヨーロッパの国よりは「ジャケットを着てる国」と認識される着用率なんでしょう。

実際にイギリスに行ったことが無いので、もし行く機会があったらよーく観察したいですね。

おしまい