【期間限定公開】エーラス・ダンロス症候群㊙情報

グロージャンの近年稀に見る大クラッシュから始まった、波乱の2020年F1バーレーンGPまとめ

GRO01 日記
この記事は約13分で読めます。

日本時間2020年11月29日深夜に始まったF1バーレーンGP、大波乱やったね…

ちょっといろいろ思い出して考えさせられたレースになったので、振り返ってみよう。

ショッキングな事故映像があります。

F1久々の爆発炎上事故

オープニングラップのターン3、後方でレーシングポイントとマグヌッセンか誰かが絡んだのを避けようとして、グロージャンが右側に移動したところ、直後にいたクビアトと接触、そのまま右前方のバリアに突っ込んで爆発炎上という大事故が起こった。

過去に炎上事故というのはF1史上何回かあるっちゃあるけど、まさか令和にもなって(日本限定の感覚)リアルタイムでこんな大事故見るとは思わなかったよ…

直近で火に包まれるような事故って、たぶんヨス・フェルスタッペンの給油中の引火のアレだと思うんだけど、コース上でクラッシュからの炎上はマジで89年イモラのゲルハルト・ベルガー以来なのでは。

ちなみに、ヨスの炎上事故映像は2020年のF1のオープニングで、息子マックス・フェルスタッペンの背後左側に登場する。何も息子の後ろで流してやらんでもえかろう…

今回のグロージャンの場合、ベルガーの時や、あの有名なニキ・ラウダの炎上事故みたいに、クラッシュでマシンが引火するように炎上するというよりは、突っ込んだ瞬間に爆発したように見えたので、なんか突っ込んだ先にガスボンベみたいな引火物あったのかなって思うぐらいの爆発っぷりだった。

どういう状況だったのか

グロージャンのクラッシュの考察がこちら。

衝突時は221km/hもの速度で53Gの衝撃を受けたとのこと。そしてその衝撃で車体が真っ二つ(!)になり、グロージャンが乗っていたコックピットを含む前方とエンジンやギアボックスを積んでる後方で分かれ、ちょうどシートの真後ろあたりに燃料タンクがあった為、前方は衝突した瞬間に爆発炎上、残った後方は炎上していない、という状態になったらしい。もう書いてて恐ろしいんだけど…

残った後方の車体にバッテリーの残骸が残っているので、燃料タンクのそばにバッテリーがあって、燃料タンクの損傷+電気系統がショート、で引火になったのかな。

普段、「わー!速ーい!すごーい!」でしか見てないのでメカニカルな構造とか一切わからないニワカファンだけど、燃料タンク損傷+電気系統がヤバいのはわかる。

フォーミュラカーの安全性

2018年にF1でもヘイローが導入され、それはそれはもう叩かれまくったよね当時は。

出典:https://www.afpbb.com/articles/-/3166595

このビーサンの鼻緒みたいな形のデバイスね。

ダサいとかなんとか言われまくったけども、導入後「ヘイローなかったらヤバかった」って事故結構あったよね。ルクレールのコレとかさ。今回も絶対無かったら大惨事やったと思うよ。

ふたたび先ほどの動画、ヘイローについての部分やけども、ガードレールに刺さって生き残ってるヘイローすごくない?無かったらこれ頭持ってかれてたよ…

グロージャン本人も、以前はヘイロー導入に気乗りしてなかったらしいけど、今回の事故でヘイローがあって本当によかったって言ってたもんね。

あとね、グロージャンが炎の中から出てきた時、ヘルメットのバイザーは溶けててシューズ片方履いてなかったけど、レーシングスーツは全然問題なさそうだったのすごいよね。耐火性の基準で何分か耐えられればOKみたいな基準あったよね確か。さすがやわ。

グロージャンの容態

この炎の中から生還したグロージャン、即バーレーン国防軍の病院に搬送されて各種検査の結果、なんと手足の火傷のみ。すごくない…?奇跡すぎない…?

当初、肋骨折ってるかもとか情報飛び交ってたけど、結局レントゲンで骨折無かったことが判明。どういうことなの…。53Gの衝撃とあの炎よ?マジで奇跡。

炎から出た瞬間はもちろんパニックだっただろうけど、ストレッチャーで運ばれる頃には安堵の表情も見られたグロージャン。

とにかく、ヘイロー導入後で、なんとか出られる角度でガードレールに刺さってて、気絶してなくて、シートベルトとか脱出に手間取らずに済んだという、いろんな条件を達成した奇跡。どれか1個でも欠けてたら命はなかったかもしれない。人生最大の運をここで使ったと言ってもおかしくないレベルよこれ。

ということで、病院で落ち着いたグロージャンから公開されたメッセージがこちら。

要点だけ言うと、「なんとか無事です、心配のメッセージありがとう、ヘイローあってよかったわ、各方面の関係者ありがとう、また追って情報出すね」だそうです。

手こそえらいことになってるけど、これだけで済んだのマジ奇跡やで…

この大クラッシュで尽力したヒーローたち

グロージャンのクラッシュ一連で超人的な働きをした、たくさんのヒーローたちを称えて一気にご紹介。

とにもかくにも、このコース外側にいて最初に消火器を持って駆けつけたバーレーンのマーシャル(蛍光イエローのヘルメットの人)がマジ英雄。

この人、最初に待機してた場所めがけて車が飛んできたにもかかわらず、衝突を避けた瞬間すぐ消火器持って駆けつけてるからね。

ほんで、コース内側から消火器持って駆けつけたマーシャルの人は、この炎の中動くグロージャンを見つけ出し(たぶん)、その辺りの炎を必死に消火して脱出の手助けをし、グロージャン救出後はそのままマシンの消火作業にあたってた。みんなプロすぎるでしょ…。

たぶんバーレーンもそうだと思うけど、F1のマーシャルって基本ボランティアの方だからねこれ。少なくとも訓練された消防士とかじゃないから。

そしてグロージャンが炎から出てきた時にサポートしてたF1ドクターのイアン・ロバーツ博士と、メディカルカードライバーのアラン・ヴァン・デル・メルヴェさん。

F1ドクターってアレよね?昔でいうシド・ワトキンス博士のポジションの人だと思うんだけど、何も情報無い中で現場に行ったら車の後ろ半分しか見当たらず、前どこ行った?何で炎上してる?って考える間もなく火元に向かい、動くグロージャンを確認して救出。即座にいろいろ確認してメディカルカーへ収容、ドクターヘリまで運ぶメルヴェさん、みんな電光石火の動きだった。なんというプロ集団。

救出後、F1公式はもちろん、SkySportsにも呼ばれるメディカル英雄のお二人。メルヴェさんも12年メディカルカードライバーやってるけど初めてとのこと。普段からいろんな準備、予測をして業務にあたってたから出来た電光石火の救出作業だったらしい。

そして、グロージャン救出、マシン消火後のバーレーンマーシャルがまたすごかった。

突き破ったガードレールの修復作業に即座に取り掛かるバーレーンマーシャル一同。

どうすんのかな、と思ったら一旦曲がったガードレールを全部引っこ抜いて平らにし、コンクリートウォールを置いて対応(これ同じような事故起きたらどうするん…って若干思ったけども)。作業内容に対してスピード半端なかった。ガードレールとかサクサク抜くしシュッと資材持ってきたし。

結局、赤旗出てから50分ぐらいでレース再開までこぎつけたバーレーンマーシャルすごくない?訓練されたマーシャルっつったらモナコとか鈴鹿が有名だと思うけど、まさか(失礼)バーレーンのマーシャルがこんな優秀なんて思ってもなかった。みんなマジですごい。(すごすぎて減っていく語彙)

その間、バーレーン国防軍の病院で手当てを受けるグロージャン。マジでバーレーンのみなさんありがとう…。みんなが全力で動いてくれたからF1バーレーンGPが無事開催出来たよ…!

ようやくレース再開 …したものの

バーレーンマーシャルの超人的頑張りによって50分程度のディレイで再開したレース。

で、今度はストロールが横転する大クラッシュ発生。

ストロールもスッと脱出出来たため、今回はセーフティカーで対応。

当たった相手がまたもクビアト。グロージャンの時もそうだったけど、クビアトのオンボード見た感じだとどっちもクビアトそんな悪くなさそうなんだよね(小声)。まぁ最終的にストロールの件はクビアトがペナルティ受けたけども。

大事故が続いてて今言うのもアレだけど、グロージャンは正直言って普段からグロージャンがやりがちな、避ける先の後方確認が出来てない(もしくは見えてない)で当たってるパターンで、ストロールも本人が後から言ってたけどクビアト見えてなかったらしいんよね。で、クビアトのオンボード的には、確かにストロールの曲がる角度が良くなくて見えなかったかもしれないけど、あれだけ頭入ってたらもうちょい手前なりで「これぐらいの距離にいるな」ってミラーにわかる程度には映ってたんじゃないかな…という感じに見える(個人の感想です)。

そして、当のクビアトのコメントがこちら

ざっくり翻訳すると

「11位はだいぶ不満。オープニングラップでのグロージャンの動きはちょっとイラっとしたけど、炎が見えてヤバいクラッシュなんじゃないかとすぐに心配になった。その時はもう無事でいてくれと祈るしかなかったよ。
リスタート後はストロールと接触。僕は完全に彼のイン側に入っていて、彼は僕が見えてただろうに、僕がいないような感じでそのまま曲がろうとしたように思えるぐらいだった。僕はもう車を縁石の内側に入れる以上のことは出来なかったよ。」

だそうです。

対ストロールのコメントは相変わらずちょっとキツい言い方だけど、実際あれは避けようないからもうどうしようもなかっただろうね。諦めてもうちょっと手前で引いておけばよかったのか?まぁとにかくお互い怪我が無くてよかったということで…

最後のペレスがもったいない

一番最初のスタートで、なんか加速に大失敗したボッタスは早々に表彰台圏外に弾き出されると、パンクやらの不運も重なってなんとか追い上げての8位フィニッシュ、変わって5位スタートから3位までジャンプアップしたペレスがずっと順位をキープしてたのに、残り3周でまさかのブロー…

久々見たよあんな往年のフェラーリみたいなブロー…

ということで、波乱のバーレーンGPはハミルトン、フェルスタッペン、アルボンで終了。アルボンは今季自己ベストじゃないかな?

おしまい

なななんと、レース後にハミルトンのコロナウィルス感染が発覚したので、次のサクヒールGPは欠場決定ですってよ…

最後まで波乱のバーレーンGP…

タイトルとURLをコピーしました