2013年に千葉県から山口県に移住してまいりました。
今回は移住を検討してる方、なんとなく「地方の田舎にでも引っ込んでのんびり暮らしたいなぁ」と思ってる方へ、移住に至った経緯を経験談としてまとめたよ。
移住を決めたきっかけ
生まれ育った千葉県千葉市というところは、商業施設やイベント会場、オフィス街、学校などが密集した地域で、無いものと言えば山、空港(成田市まで行けばある)、新幹線ぐらいなもん。
特に不自由なかったんだ。東京湾に面しているので海も近かったし。
それが、20代後半ぐらいから「千葉県から出た方がいろいろ楽になるかもしれない」と思うようになった。
大きく3つの項目に分けてお話するよ。
①自律神経失調症の発症
16歳の時に自律神経失調症と診断された。
割と重症な方だったので、高校2年ぐらいから学校に通えなくなってしまい、高校3年で通信制の学校に転校してなんとか高卒、でも進学も就職も出来る状況じゃなかったので、まずは仕事が出来る程度まで回復することが最優先の生活に。
それから22歳ぐらいまでは、毎日体調を良くしていくのに精いっぱいで、自分の人生を考える余裕がなかったんだよね。
で、ようやく週5でバイトが出来るようになった頃、今後どうするのかを考えるようになって気付いたのが「家庭環境」。
そりの合わない家族と生活する環境で我慢し続けるのが相当なストレスだったらしい。
主治医にも指摘されたことはあったけど、当時は言ってる意味がよくわからなかった。我慢してるとかそういう自覚は無かったよ。だって生まれ育った家庭なんだもの。
特に親との関係も悪くなかったと思ってたけど、それは自分の体に影響が出るぐらいの我慢の上に成り立ってるものだと気付いた。
それで、「あ、実家出よ」と思ったんだよね。
普通はこんなアレコレしなくても「あー早く実家出たいなー」って自動的に思うお年頃がやって来るんだろうね。
②東日本大震災の発生
千葉市ですら震度5強だった。
プロ野球の千葉ロッテマリーンズの本拠地「マリンスタジアム(通称)」やイベント会場の幕張メッセ、千葉ポートタワーとか海沿いの地域に当時勤めていた会社があったんだけど、その辺一帯は全部埋め立て地なんだよね。
液状化すごかったよ。マジで沈むのかと思った。
というか、避難訓練の度に「この埋め立て地の地域は大地震が来たら沈む」と言われて育ってきたから、ついにその時が来たって本当に思った。
千葉沖のプレートは今後大きく動く可能性がまだ残っているらしい
さて、東日本大震災では太平洋側のプレートに蓄積されていたエネルギーが解放されて、ほとんどの断層が動いたらしいんだけど、千葉沖の一部の断層は動かなかったみたい。
その後の2018年6月、千葉沖でスロースリップを観測したとかニュースにもなったよね。
そして東日本大震災以降の余震発生状況、みんなまだ覚えてる?しばらくはほぼ毎日震度3ぐらいは発生してたよね。「地震酔い」を経験した人もたくさんいたんじゃないかな。
コレ、自律神経失調症を患った豆腐メンタルには十分すぎるストレス要因。
マジで「震えて眠れ」を地で行ってたよ。「次は沈むかも」「次はビルが折れるかも」「次は津波がくるかも」。不安だらけだった。
だってさ、埋め立て地で地盤ゆるゆるのところに建ってる高層ビルって、震度5とか6とか何回耐えられるもんなの?
建物崩れた挙句、液状化で地盤沈下+津波発生とかなったら、もうどう頑張っても逃げきれる気がしないと思っちゃったんだよね。
③パートナーが山口県出身
話は逸れるけど、事実婚状態(籍入れる予定もない)の相手の男性ってなんて呼ぶのが正解かね?
「パートナー」としか言いようがなくない?外来語じゃなくてちゃんと昔からある日本語で「旦那」や「主人」に相当する「パートナー」の呼び方ってあるんかな?
まぁとりあえず「パートナー」で話を進めるけど、そのパートナーが山口県出身で、これまでいろいろ山口県の話を聞いてきたわけです。
ふと気づいた。災害の度に「山口にいた頃はこんなことなかった」ってよく言う。さらに「地震自体、千葉に来るまでほとんど経験したことなかった」らしいよ。マジで?
山口で地震を経験したことはほとんどなかっただと?じゃあ調べてみようじゃないの
実際に気象庁の震度データベースで見てみたよ。
彼が育った山口県東部(和木町、岩国市、柳井市、周防大島町、上関町、平生町、田布施町、光市、下松市、周南市)を検索した結果、統計開始から今まで震度3以上の地震が発生したのは全部で42回。
そのうち、彼が山口にいた約20年間を見てみると、震度3が5回、震度4が1回だけだった。(彼が山口を離れてから芸予地震で1回だけ震度5が発生)
同じ条件で千葉市を検索したら表示可能な上限を超えたので、生まれてから震災前の2010年末で検索したら、震度3以上は91回。それと別に3.11の一連よ。3.11以降の震度3なんか数える気にもならん。
それ考えたら確かに山口県は地震少ないね。
その代わり、豪雨はよくある
水害は結構あるけど、東部はあんまり大きな被害になったことがないらしい。
ちゃんとした資料が見つからなかったので、とりあえず山口県 過去の主な災害の状況(pdf)を貼っておくね。すんごい見づらいけど山口県の災害の大半は雨関連ということはわかると思う。
まぁでも実際、洪水とか県内で年に1回あるかどうかぐらいよ。山口に移住して5年、今住んでいる地域で1回も洪水になったことがないから、体感的には千葉に住んでた時と大差ないかな。
追記:こういう記事を書いたそばから災害が起きるっていう…
確かに今回も近所では洪水にすらならなかったんだけどさ…東部全体でみたら結構な被害で…
減らせるストレスは減らしていこう
住みよい地域というのは人それぞれなので、「地方に移住しないやつはバカ」と言わんばかりに「まだ首都圏で消耗してんの?」とか煽るのは個人的に好きじゃない。
ただ、都会の生活がなんかしんどくなってきちゃった方に「選択肢はあるんだよ」ということをお伝えしたいんだ。
地方に移住すると言っても、必ずしも1次産業に就く必要はない。首都圏の生活と同じように、会社帰りにスーパーで買い物して自宅に帰ってPCやスマホ見る生活だって出来るんよ。
「地方」とひとくくりにされるけど、栄え具合はピンキリ。山口県内でもピンキリ。極端なこと言うと、私が移住したいなぁと思ったぐらいの「田舎」は、地元民からしたら「県内の中では都会」という認識だった。
会社がたくさんあって、あっさり会社勤め出来るようになる地域もあれば、普段の買い物すら難儀な限界集落もある。大体、田舎暮らし云々ってメディアで紹介されるようなやつは、どっちかっつったら限界集落寄り。そうじゃなくて、地元民からしたら都会、ぐらいのところなら生活スタイルもほぼ変わらずいけることを知ってほしい。
移住を検討してるなら、まずは情報を探してみよう。その後の決断が自分の人生にプラスになれば願ったりかなったりだよね!
おしまい
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