ちょいちょい地方の医者不足が話題になるよね。
今回は、千葉県から山口県に移住して体感した、田舎の困った病院事情をご紹介。
前提条件:我が家の立地
山口県の中でも田舎の地域。
とはいえ、たぶん都会の人が想像するほどの田舎(限界集落)ではないと思う。
隣の家まで100mということもないし、車で5分圏内にスーパーマーケット、ガソリンスタンド、コンビニ、ファミレスなどはあるよ。
俗に言う「町医者」はそこそこいる
自宅から半径10km程度が通常の行動範囲として、開業医はそこそこいる。
他の地域と同じように、おそらく一番多いのが歯医者さんで、次いで外科・内科かな。
眼科は1件ぐらいあったと思うけど、耳鼻科は車で30分ぐらい走っても無いかもしれない…
総合病院・大学病院は、というと…
そもそも、山口県東部には大学病院が無いんだよね。割と最低限の診療科目しかない総合病院がいくつかあるだけ。
また、漢方診療科や感染症内科のように、専門的でレアな診療科目も山口県東部には無い。
たぶん東部のどこに住んでても、総合病院に行こうと思ったら選択肢が2つぐらいしかないと思う。あとは遠すぎて通える範囲じゃなくなる。
山口県東部民は大病した時どうするのか
かかりつけの医者に、山口大学病院か広島大学病院の2択で紹介状を書いてもらうのが一般的だと思う。(かかりつけ→総合病院→大学病院へ紹介のパターンもある)
その紹介状を書いてくれる先生のご出身にもよるけど、基本的には患者にどっちが行きやすいか聞いて、行きやすい方へ紹介状を書いてくれるんじゃないかな。
私が医者にかかった時は、かかりつけの医者が広大出身の先生だったので、広大への紹介状を書いてもらったけど、一応その時に「山大の方がいいですか?」って聞かれたので、基本的には患者の都合に合わせて下さるハズ。
ちなみに、この時は親知らず(完全に埋まってて要口腔手術、入院は必要なし)を抜くのに広大まで行った。
山口県東部民にとっての山大 vs 広大
大学病院ともなると大ごとのように書いてるけど、実際大ごとなんだよね。なぜなら、山大と広大のほぼ中間に位置するのが山口県東部の柳井市で、柳井市から山大も広大も約100km離れてるから。
このように、東部民は山大、広大のどちらに行くにせよ、100km前後の距離を移動しなきゃ行けないんだ。
まぁ実際は山口東部内でも差があって、岩国市民は迷いなく広大に行き、周南市民(とたぶん下松市民)は間違いなく山大に行くと思うけど、それ以外の東部民が微妙なんだよね。
実質、柳井~光ぐらいの人と、岩国・周南の内陸側の人が「どっちみち約100km」圏内だろう。
100kmっつったら東京から御殿場とか、神戸から淡路島渡って徳島に上陸するのと同じぐらいの距離でっせ。遠すぎるわ!
通院がほぼ不可能なんだよねここまでくると。月一で通ってたとしても病院代と交通費でいくら飛ぶんだって話。
そんなわけで、山大もしくは広大行きになる場合は、ガッツリ入院が必要か、1日の日帰りで完了する治療、検査のみがほとんど。
冗談抜きで病院行くだけで「1日仕事」だからねコレ。大学病院なので待ち時間長いし。
ちなみに、山口県西部民はというと
山大は宇部市にあるので、西部民は基本的にお膝元に住んでる状態なんだよね。
そして、宇部と言えば、全国区の企業である「宇部興産」が作った「宇部興産中央病院(現在は医療法人化済)」がある。「禁煙外来」や「てんかん外来」などレアな診療科目も設置されている、それはそれは立派な病院。
さらに、県下最大規模の市である下関市にも、もちろん「下関総合病院」という立派な総合病院がある。「緩和ケア内科」という馴染みのない診療科目まである大きな病院。
何が言いたいかというと、西部民は、病院に関してはどうとでもなる。
こんだけの大きな病院が3つもありゃ充分でしょ。これ以外に中規模の総合病院もあるし。
病弱の方は必ず移住前にその地域の医療環境をチェック!
もし地方への移住を検討してる場合、病院の有無は先に確認しておいた方がいいよ!
定期的に検査が必要な持病、特定疾患をお持ちの方は特に注意が必要。
また、今のうちは元気でも人間何があるかわからないので、どこに大きな病院があるのかは調べておこう。
いろいろ脅すようなことは書いたけど、「風邪ひいた」とか、「花粉症がつらい」ぐらいのことなら、田舎で暮らしても全然問題ないよ!
大きな病院が少ないだけで、開業医は結構あるからね!
「移住」は下準備が勝負!