漢字を覚えるのさえ苦じゃなければ、日本人が一番学びやすい言語は中国語なんじゃないかと思う。何といっても日本語の文字のルーツを持つ言語だもんね。
今回は中国語を勉強するメリットと学習方法について書くよ。
なぜ中国語は学びやすいのか
話者が多い
何といっても世界一話者の多い言語ですわ。その大半が中国にいるとはいえ。
話者が多ければ学ぶ人も多い、つまり教材も多いということ。
また、話者の絶対数が多いので日本語学習人口も多く、言語交換をする相手が見つかりやすいということでもあるんだよね。
文法が英語に近い
日本人は義務教育で英語を勉強するよね。基本的な文法はかなり英語に近いので、簡単な文章であれば、いくつかの漢字を覚えるだけですぐ作れるようになるよ。
また、英語同様、複雑な格変化が存在しないのがありがたいね。
既に意味が分かる文字がたくさんある
これは日本人ならではの有利な点。
日本人は日常的にたくさんの漢字を使って生活してるよね。中国語は日本語のルーツなので、普段使っている漢字の多くが中国でも同じ意味だったりするよ。
極論を言えば、たとえ読み方がわからなくても字が表す意味さえ知っていれば、ぼんやりした筆談でもそこそこ意味が通じるということ。素晴らしい!
中国語のややこしいところ
うまい話だけ書いてもアレなので、一応しんどい部分も書いておこう。
発音が複雑
中国語は明らかに「書くのが楽で話すのが大変な言語」だと思うよ。
日本語に対して多すぎる母音と、4つの声調をマスターするのはかなりハードルが高い。
声調とは、音の上げ下げとでも言いましょうか、雰囲気だけ説明するとこんな感じ。
第1声 | 高めの棒読みで「まー」と発音した場合 | 意味は「お母さん」 |
第2声 | 普通に「ま?」と発音した場合 | 意味は「麻」 |
第3声 | 低いところから「まぁ~あ?」と発音した場合 | 意味は「馬」 |
第4声 | 驚いた感じで「まぁ!」と発音した場合 | 意味は「叱る」 |
※3声はうまいこと説明出来ないので、Youtubeなどで「第3声」を検索してネ。
とにかく同じ「ま」でも音の上げ下げで意味が変わるんよ。これがやっかい。
日本の漢字と見た目が微妙に違う漢字がある
代表的なやつが「骨」。すぐ気付いた?
赤丸の部分が日本と逆なんだよね。間違いじゃないよ、中国語(簡体字)ではこっちが正解なの。
こういうのがちょいちょいあるので、漢字をよく覚えてる人ほど罠にはまる…
日本の漢字と意味が微妙に違う漢字がある
日本語ではこの漢字は「走る」という意味だよね。
なのに中国語では「歩く」という意味。動作自体は大体合ってるんだけど速さが違う。
そういうことです。
中国本土の中国語と台湾の中国語では文字が違う
特にこだわりがなければ、日本で手に入る教材のほとんどが中国本土の中国語を学ぶもののハズ。
漢字って覚えるの大変だよね。中国語話者でもそれは同様だったらしく、その昔、中華人民共和国政府は人口の割に低い識字率をなんとかしようとして、それまで使っていた漢字を簡略化したんだけど、台湾(中華民国)は昔から使われていた中国語の漢字をそのまま使用しているので、結果的に中国本土と台湾で違う文字を使うようになってしまったんだ。
主に中国本土で使われている漢字が「簡体字(かんたいじ)」、主に台湾で使われている漢字が「繁体字(はんたいじ)」と呼ばれてるよ。
何が困るって、日本語でもいくつかの旧字体が新字体に変わってしまってるので、簡体字と繁体字と日本の漢字で形が違ってしまったパターンが存在するのよね…
その一例が「楽」という漢字。
簡体字だと「乐」で、繁体字だと「樂(日本の「楽」の旧字体と同じ)」。こういうの困る。
オフトナイズおすすめ!中国語の独学に使えるサイト
成蹊大学 マルチメディア中国語教材
ここはかなり素晴らしい!4部構成で一般人が使えないのは第4部だけ。
第3部までは一般人も利用可能で、コンテンツがとにかく充実してるのが特徴。
音声素材もたくさんあって、文法もしっかり解説。ここでガッチリ勉強したらそこそこ基本的な文章は理解出来るよ。
本当に何の知識もなく中国語を始める場合は、第3部の「発音編」から見てみるといいかもしれないね。「中国語とは」という大前提の話から学ぶことが出来るよ!
東京外語大モジュール
もはや中国語以外もめちゃめちゃ公開してくれている、ありがたい東京外語大。興味持った言語は片っ端から見てみるといいよ。
結構なコンテンツ量なので、一通り読めば基礎的なことはかなり学習できるはず。正直言って、中国語検定4級レベルなら、成蹊大とここだけでも十分なくらい。
NHK テレビで中国語
初心に返って、NHKのEテレで放送している語学番組。これのいいところは年中放送していて毎年シリーズが更新されること。さすが中国に忖t
とりあえず簡単な文法や定型表現などは学べるし、最近ではNHK純正の声調を確認出来るアプリも登場しているみたいだよ。練習用の素材としてかなり優秀なんじゃなかろうか。
放送大学 中国語I
ここは正直言って丸腰で行くのはキツイ。
上記3つで中国語ってこんな感じなんだなぁ~ってところまでやってみてから行った方がいいと思う。
放送大学なので大体のご家庭で視聴出来るはずなんだけど、問題はテキスト。割といいお値段するんだよね…。
NHKの「テレビで中国語」は別にテキスト無しでもそんなに困らないけど、こちらは「あるに越したことない」といった感じかな。
中古で安く出てる場合もあるので、必要があればどうぞ。
独学でもこれぐらいまではいけたよ
半年ほど上記3つのコンテンツでぼやぼや勉強してただけで、中国語検定4級があっさり受かったよ。たぶん3級がギリ受かるかどうかぐらいの感じだと思う。
まぁもうちょっとしっかり試験対策とかやってれば3級も受かったんじゃないかなー、ぐらい。過去問4年分ぐらいやってみたけど、合格できる年と出来ない年が半々だった。
4級のレベルは「中国語の基礎をマスター平易な中国語を聞き、話すことが出来る。大学の第2外国語における第1年度履修程度」だそうなので、旅行に行く程度なら半年もあればOK!
仕事しながらだと難しいかもしれないけど、続けて2~3年しっかり勉強すれば、かなり複雑な文章も読めるようになるんじゃないかな。
私は簡単な文章が読めるようになりたかっただけなので、基本的な文法と単語を勉強した後は、わからない単語や表現を検索しまくってざっくりと読むスタイルになってるけども…
最後に、「中国語勉強してよかったなぁ~」と実感した瞬間は、英語に対応してない中国の通販サイトでも買い物が出来た時、機械の不具合の直し方が読めた時かな!
勉強して損はないよ!
やっぱ最初は英語がいいなぁって人はこちら