業界用語や専門用語のような言い回しを英語に翻訳するときは要注意。
自覚がないぐらい自然に使ってる言い回しでも、相手が「?」となったら日本語特有の言い回しな可能性高いよ!
今回は、以前ハマった「タイヤ」の英語での言い回しについての解説。
タイヤは「履く」?
特に車が好きな人、興味がある人にとって「タイヤ」は「履く」ものだよね。
だからと言って、車好きの人が英語で「うちの車、BBS履いてるんだ~」とか言おうとして、
My car wears BBS tyres.
とか言っちゃうと、二重三重にわかりづらい文章に。
日本語としては「うちの車にはBBSがある(持ってる)んだ~」という感覚で英文を作った方がいいよ。
それともう一つ、「タイヤ」もそうだけど「ホイール」も「履く」って言っちゃうんだよね日本語では。だから「BBS履いてる」という言い方で意味が通じるんだけど、BBSはタイヤメーカーじゃなくてホイールメーカー。
BBSのホイールが組んであるタイヤを履いてるからといって、「BBS tyres」と言ってしまうと「BBSが作ってるタイヤ」みたいに聞こえちゃうので、それはそれでちょっと意味が変わってきちゃう。
これらを考慮して、「うちの車、BBS履いてるんだ~」という英文を作るとこんな感じになるよ。
My car has BBS.
むしろシンプルになるのが英語の面白いところ。
もし、相手が車に全く詳しくないようなら、「My car has BBS wheel rims.」とか言った方が親切かもしれないけど、車好き同士なら「BBS」だけで十分。
*wheel rims = 日本語でいう「ホイール」
タイヤ「履かせる」は英語で何て言う?
車が「タイヤを履いてる」なら、もちろん「タイヤを履かせる」こともあるわけですわ。
どんだけ言い聞かせても車が自分でタイヤを履けるわけじゃないので、英語にしても使役動詞の表現にはならないヨ。
日本語の文章では「車にタイヤを取り付ける」という感覚で英文を作ろう。
よく考えたらそうだよね。自分でタイヤとか交換しない人は、タイヤ屋さんでタイヤを買ったらお店の人に「つけて」もらうもんね。
I put new tyres on my car.
ということでこんな感じ。中学英語すごい。
to install tyresとかでもOK。「取り付ける」が「組み込む」になった程度の違いなので、全く意味が通じないことはない。まぁto putが一番無難だと思うよ。
そもそも日本語で「タイヤつけてる」って言う?
そもそも車に興味ない人って「タイヤ履いてる」ことをどうやって言う?「うちの車、ブリヂストン(のタイヤ)なんだ~」みたいな感じかな?
まぁこの言い方も、英語に直訳しちゃうと成立しないタイプの文法だよね。
「うちの車」=「ブリヂストン(のタイヤ)」じゃないので、be動詞で繋いだら変なんなっちゃう。
日本語はとにかく端折りグセの強い言語なので、意識しないと主語も動詞もよくわからなくなる、という不思議な言語だけど、英文を作る時は主語と動詞は最重要。困った困った。
先ほどの文章を端折らず書くと、「うちの車には、ブリヂストンのタイヤがついてるんだ~」かね。事実としては合ってるけど普通こんな言い回ししないよね。
でも日本語をベースに英文書く時は、頭の中で常にこういう言い回しに変換するように心がけておくといいよ!
母語に頼って外国語の文章を書いてるうちは、母語の時点でどれだけ書きたい外国語の文法に寄せた文章が作れるか、が勝負だよ。
日本語から日本語に翻訳する能力が大事。
おしまい
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