理由はなんであれ、「英語を勉強してみようかな」と思ったあなたへ、せっかく勉強するならイギリス英語を勉強してみない?
今回は、今から英語を学ぶならイギリス英語の方がいい理由を書くよ。
英語と言えばアメリカ?
歴史的なアレで日本人が義務教育で学ぶ英語はアメリカ英語なので、日本人にとっては「英語=アメリカ」というイメージが強い。
でもちょっと待って。英語はもともと「英国」の言語、つまりイギリスの言葉なんだよね。
イギリスの正式名称は「グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国」。
イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国と複数の島から構成されてる王国なので「連合」王国。そのひと塊を日本語では「イギリス」と呼んでるんだけど、これがそもそもピンと来ない原因だと思うんだ。
「連合王国」ってどういうシステムの国なのかとか学校であんまり習わなくなかった?旧ソ連とかもそうだけど国の中に国があるイメージがさ、…まぁ今は蛇足だからこの話一旦飛ばすわ。
で、イギリスはその昔「大英帝国」と呼ばれ、世界中に植民地を持っていたので、その名残で元イギリス植民地の国は今でも英語を公用語としているところが多いんだよね。
その植民地の数なんと50か国以上。当時の大英帝国の繁栄っぷりがうかがえますな。
ちなみに、アメリカも原住民が住んでいたところにイギリス人が移住して、その後イギリスから独立した国なので英語が公用語なんだヨ。
世界中に存在する「クセのある英語」
さて、これだけ英語が世界中に広がると、ご当地の訛り(アクセント)も多様化するわけで。
もちろん基本的な文法はどこも一緒なんだけど、元々その地にあった言語との混在によって生まれた表現とか、その地域に元々あった言語に起因するちょっとした発音の違いとかがあるわけよ。
このご当地ルールのような部分は初心者にとってはかなり厄介だと思う。
発音の基礎がわかるようになったら多少訛りの強い英語でも理解は出来るようになるけども、せっかく勉強するなら最初だけでも標準語に相当するイギリス英語を学んだ方があとあと楽だヨ。
なんでイギリス英語がおすすめ?
1. 日本人向きの発音
みなさん学生時代に「over」とか「under」の「er」の発音、苦戦しなかった?
頑張ってネイティブの発音真似しても笑われたりしなかった?
アメリカ英語でやるから難しいんよ。発音記号で言うと「ɚ」の音なんだけど、これ日本人には馴染みがなさすぎるんだよね。
仮に正しく発音出来てても聞いてる方がなんか気になっちゃうぐらい馴染みの無い音。
それがありがたいことにイギリス英語だとこの音無いんだよね!無いの!
イギリス英語だと「ɚ」の発音は「ə」でOKなの。「ə」の音というのは、「口をぼんやり開けてそのまま声を出した音」。
逆さまのeのニョロっとしたやつがないだけでだいぶストレスフリー!やる気も出るよね!
2. そもそも発音が全体的にわかりやすい
今の学生はどうだかわかんないけど、少なくとも現在30代以上の方が中学校で初めて英語を勉強し始めた頃、発音をガッチリ勉強した学校はほとんどなかったんじゃないかな。
これが大きな落とし穴。発音をちゃんと勉強すると英語の上達スピードが格段に速くなる。嘘じゃないよ。
でもアメリカ英語の発音はは日本人にとって習得しづらい。
だから日本人にもわかりやすい発音のイギリス英語がおすすめ。
特に独学で英語を勉強したければ、下げられるハードルは下げておいて損はないぜ!
小ネタ:実はアメリカ英語を学ぶ方が少数派
地図上でアメリカ英語を学ぶ国が赤、イギリス英語を学ぶ国が青。そう、アメリカの隣国であるカナダですらイギリス英語を学んでるんだよね。
仮にヨーロッパの国の人と交流することが目標だった場合、彼らに合わせてイギリス英語を勉強しておいた方がゆくゆく疎通が取りやすいと思うよ。
アメリカに関すること興味があって英語を勉強するつもりなら、もちろんアメリカ英語スタートの方がいいだろうけどね。その辺は臨機応変に。
ちなみに私はF1が見たくて英語を勉強しようと思ったからイギリス英語を学ぶことにした。まぁその辺のお話は↓でどうぞ。
3. イギリスは外国人学習者向けの英語教材をたくさん持っている
さすが英語の元締めの国なだけあって、イギリスは英語学習者向けの教材をたくさん公開してくれてるんだよね。
とりあえず今回は鉄板の無料サイトを2つご紹介。
BBC Learning English
天下のBBC!英国放送協会が提供する英語教材。
BBCではRP(Received Pronunciation)と呼ばれるイギリス英語の標準語に相当する発音を使用することが決められているのでBBC内のコンテンツ全てが優秀な教材。
ある程度、語彙力がついている人はバッチリ使いこなせると思うけど、日本語話者向けの教材はないので基本的な実力がついてから行った方がいいかな。
具体的な学習方法はこちらで解説しているヨ↓
なななんと!このページを読んだ海外勢の方からメッセージを頂きました!
日本の人ではなさそうだけど同じく英語が母語じゃない方で、「自分もBBCを使って勉強してすごく便利に思ってたから、他の人がおすすめしてるのを見て嬉しい!」ですってよ(ほっこり)。
でね、「いい情報を共有してくれたお礼に、英語の同音異義語に関するおもしろページを見つけたから送るね」ということで頂いたページがこちら。
日本語の雨と飴のように、英語にも同様に「同じ発音だけど違う意味(もしくは同じ綴りで違う発音)」である同音異義語があるので、話の内容をちゃんと明確にしないとよくわからない文章になっちゃうから気を付けてね、という学習者向けの記事だった。
いくつかご紹介しよう。
あえてカタカナで発音を書くと、どっちも「ベアー」。でも、Bareは「裸」、Bearは「熊」という意味。Bearが服を取っちゃったのでBareの絵が裸に…
もいっちょ、
こちらはThrone(玉座、王位など)とThrown(throw/投げる の過去分詞形)、ということでお城からブン投げられる王様。こういうウィットに富んだイラストで説明するあたり、実に英語圏らしい。
ちなみに、この同音異義語を視覚化したBruce Wordenさんはイラストレーター兼作家さんらしく、調べてみたら彼の同音異義語ブログが存在してたのと、その集大成である「絵で違いを理解する同音異義語本」が出版されていた。
そもそも英語圏の方なので洋書ではあるけども、イラストで違いを説明する本である以上、絵本的な感覚で読めると思うよ。気になった方はKindleでも公開されているのでどうぞ~
ちなみに(2回目)、Wordenさんの同音異義語ブログのタイトルが「Homophones, Weakly」なんだけど、初見で「週刊 同音異義語ブログ」と変換した私はまんまとやられたね。「Weekly」じゃなくて「Weakly」じゃん!週刊どころか「ゆるゆるアップする同音異義語ブログ」じゃん!ぎゃふん!
ということで、ブログ購読&情報提供ありがとう!!Thank you for your message!!
British Council
British Council(英国文化振興会)という国際文化交流機関が提供している英語教材で、ここもかなりの有名どころで超大手。
大人向けの英語学習教材の他に、子供向け、英語教師向けととにかく幅広いターゲットに向けた教材が揃っているのがウリかな。
完全な初心者は、まずLearnEnglish Kidsを眺めてみるのもいいと思うよ。子供向けとは言え、スペルや発音はちゃんとイギリス英語だからね。
British Coucilを使った学習方法はこちらで解説しているヨ↓
結局のところやる気の問題
日本では英語といえばアメリカ英語とはいえ、意外とイギリス英語の教材もたくさんあるヨ。
ひとつ言っておきたいのは無料でも十分学べるということ。最終的にはやる気の問題だからこんなもん。
また、イギリス英語を勉強した後、アメリカ英語との違いを調べるのも面白いかもよ。
Twitterとかだと言語クラスタの方々がいろんな知識を披露してくれるので普通に面白い。
目的はなんであれ英語を勉強して損はないので気軽に始めてみそ。
おしまい