初めて立浪ブームを記事にしてから4か月、無事、普通の中日ファンに進化しました。
とにかく立浪さん関連で中日の情報を漁ってるうち、いい選手だったなぁって思う選手がたくさん見つかったので、ちまちま愛でていこうと思う。(まだ現役までたどり着いてない)
今回は中日ドラゴンズの守護神・岩瀬仁紀投手。
1000試合登板、400セーブを達成した鉄腕
岩瀬投手と言えばもう1000試合登板の大台達成と、400セーブという前人未到の大記録。
15年連続50試合以上登板(NPB記録)、この時点でマヒするけども、投手って基本的に肩とか肘とか壊しちゃうので、安定して10何年も投げられる選手がそもそも少ないと思うんだ。
ただし、そこは中日。なんと50歳まで現役を続けた山本昌さん(200勝投手・41歳で史上最年長ノーヒットノーラン達成)という前例を出してしまったため、中日の「ベテラン」の基準が他より若干クレイジーになってしまった感は否めない。
岩瀬投手は結局2018年に43歳で引退。同年、一緒に引退した荒木選手は40歳。岩瀬投手とずっとバッテリーを組んできた谷繁選手も2015年に44歳で引退。2007年に岩瀬さんと日本シリーズでの完全試合リレーを達成した山井投手は現役投手(2021年時点)で最年長の42歳。さらに、2021年には球界最年長43歳の福留選手が中日に帰ってきてくれました。
こんなホイホイと40オーバーのクレイジー記録保持者を輩出してる球団もそうそうない。
普段はオーラがゼロ
こちらが普段の岩瀬さん。
公務員のような佇まい。地域振興課とかにいそうな。(双方に失礼)
とてもこんなニコニコホワホワした感じの人が、他球団のファンから「死神」とか呼ばれててエグい球投げてるようには見えないわけですよ。
元・中日で現在は韓国でピッチングコーチをしている落合英二さんによると、普段の岩瀬さんは本当に戦闘力ゼロ。ドラゴンボールで言うと、ブルマみたいな感じらしい。ブルマて。
まぁ普段の話し方とか見てると、本当におとなしいというか、なんか一般的なプロ野球選手のような体育会系感が全くない岩瀬さん。
でも、落合さんや川上憲伸さんのように気心知れてる人とはすんごいニコニコ楽しそうにしてるので、基本的に人と一緒にいるのは好きなんだろうね。むしろ1人だと不安になるタイプかと笑
人前でしゃべる時はみんなが不安になる
見てる方に緊張が伝わりすぎて、みんなで「だだだ大丈夫かな?」ってなった回。「ありがとうございました」って言った直後に、続けて何か言いそうだったのでみんな待ってたけど何もなかったので変な空気に。
とにかく、ご挨拶やスピーチ、構えたコメントを求められた時は大体ガッチガチに緊張してるのでカミ倒したり変な間が出来たりしがちなんだけど、なぜか周りにも伝染してしまう彼のキョドキョドっぷり。
岩瀬「強いドラゴンズを!復活しますまふ!(キリッ」
なんだかほっこりしますね。
この放送をリアルタイムで見てた方の反応がこちら。
何て言ったのかわからないまま終わった様子。笑
ちなみに、TV放送では放送されなかったその後の数秒の様子が1年後に放送されてました。下の動画の1:37頃からどうぞ。
CBC若狭アナ、中継先の荒木選手も爆笑wwww
さらにさらに、翌週放送の川上憲伸さんからのインタビューの最後に「やり直し」をさせられてます。21:31頃から。
「もう言わないです!」って一旦プイッてしちゃう岩瀬さんにほっこり。
なんやかんやで最後はちゃんと「強いドラゴンズを復活させます!」とリベンジ成功。
初登板でのビビリっぷり
5:08頃からどうぞ。
岩瀬投手の初登板はデビューイヤーの開幕戦、中継ぎとして先発の川上憲伸投手からの継投でした。
もはやこの試合は青ざめて登場してから何も覚えてない状態で終わってるそうです。
先発の川上投手曰く、「ピッチャー、川上に代わりまして、岩瀬」とコールされて、「誰?!(普段の中継ぎ陣じゃなくてルーキーが呼ばれたので)」って思ったんだって笑。そして「コールされて来た人がすっごい困った顔で出てきたので、大丈夫かなぁー!と。声かけても無反応(聞こえてない)だった」と、とにかく周りも心配するほどの緊張っぷりだったらしい。
この初登板では1個もアウトを取れずに交代という大変苦い思い出となり、それ以降、引退まで「マウンドは怖いところ」という思いを抱えたまま、緊張感を持って毎回青ざめた顔で登板してたんですって。
こちらは引退する4年ぐらい前のインタビュー。先ほども登場した落合さん曰く、もし岩瀬投手が調子に乗って投げてる時が来たら「もう辞めろ」と言うとのこと。
やっぱり守護神は悲壮感漂わせながら1球1球投げてこそなんですって。先発や中継ぎのように、自分がダメだったら他のピッチャーに助けてもらう、という選択肢が守護神には無いので難しいと。
感動の引退セレモニーでも笑いをとる男
2018年の阪神戦の後に行われた岩瀬投手の引退セレモニーにて。
永遠のライバル、阪神の藤川球児投手や、2007年日本シリーズで共に完全試合を達成した山井投手から花束を受け取り、セレモニーを開いてくれた球場関係者、長いこと使ってくれた歴代監督にお礼の言葉を、残していく選手たちに涙をこらえながらエールを送る岩瀬投手。
この日は阪神戦だったこともあって、同期入団で翌年も現役続行が決まっている(当時)阪神の福留選手にも別れを告げ、さらに阪神ファンにも一言。
岩瀬:そして、ファンしん…阪神ファンのみなさん、本当に精神的に僕がおどおどしてたんですけど(阪神ファンのいる三塁側スタンドから軽い笑い)、
えー、
甲子園のヤジは怖かったです。
三塁側:\ドッ/ \ワハハハ/
いやこれは笑うわwww
その怖いヤジを飛ばす阪神ファンにも「死神」と呼ばれた男が、最後の最後で「怖かったです。」突然丸出る岩瀬節。
彼はこれ以外にも「これからは全く自信のない話の方で、解説という立場になりますが、噛んでも許してください」と話し、球場全体から笑いをとって引退していった。
愛知から出たくないマン
話は変わって、岩瀬さんの出身地は愛知県。
西尾東高校という愛知県西尾市にある公立高校を卒業した後は愛知大学に進学し、NTT東海(本拠地は愛知)に入社。翌年に逆指名で中日ドラゴンズ(本拠地は愛知)に入団して19年間中日一筋で活躍してきた。
どうやら愛知県から出たくないらしい。
岩瀬投手ほどの成績を残してれば、もちろんメジャーのお誘いとかそういう話も出てくるわけだけど、岩瀬さん本人は一切行く気はなかった様子。
理由を簡単に言うと、食も合わないし日本語しかわからないのでアメリカで生きていけないのでは、という野球のこと以外の不安。
また、名球会入りが見えてきた頃にも、落合英二さんからは「(名球会総会が行われる)ハワイで挙動不審だぞ。(大御所だらけの中)どこに座って誰と何を話したらいいのかわからないから性格的に無理」と言われてしまっている。唯一の救いは山本昌さんがいることぐらいらしい。岩瀬さん本人も「たぶん(山本さんから)離れないでしょうね」と言っている。
要するに、よく知った地元で気心知れた人とワイワイ過ごすのが一番平和なのだろう。何回も言うけど、普段このビビりっぷりなのに、そこらの投手よりよっぽど偉大な記録を打ち立てまくってる岩瀬さんの特殊さよ。
最終的に、ピッチャーだと気心知れてるのは昌さんぐらいかもしれないけど、同時期に活躍した谷繁さんや荒木さん、散々対戦した新井貴浩さんやドラフト同期の福留孝介選手などなど、馴染みのある選手が2000本打ってくれたのでよかったよかった!
死神のメンタル
時に、意図せず「死神」の片鱗を見せることも。
20:25頃からどうぞ。
地元のドラゴンズ番組で、岩瀬さんは日本シリーズを6度20試合経験して失点が0、という成績について、大舞台でこの成績を出せた要因は?と聞かれると、
岩瀬:シーズンと違ってあまりプレッシャーを感じて投げてなかった
岩瀬:日本シリーズは特別な試合だから楽しむもんだと思ってたけど、唯一楽しめなかったのがあの試合(2007年の山井投手完全試合継続中からの継投)
笑ろてるでオイ…
もう感覚が異次元すぎて、このニコニコホワホワが若干サイコパスっぽく見えてくる。
スイッチの入った岩瀬仁紀
そんなホワホワの岩瀬さんも、マウンド上がればこうなるんです。カッコいいですねー!
名古屋にある「ラシック」というショッピングモールが岩瀬さんの背番号13にちなんで13周年イベントをやった時にも、カッコいい岩瀬さんの写真が使われました。
これもカッコいいけど、
後ろ姿もカッコいいね!
で、マウンドから降りると
ニコニコホワホワ。
おしまい
追記:記事書いたそばから岩瀬投手の特集が放送される
東海ローカルの「スポーツスタジアム魂」2020.05.03放送分で岩瀬仁紀特集が放送されました。
コロナウィルスの影響でプロ野球が開幕できないので、過去の名勝負や名選手の特集が増えてるようです。ありがたいですねー!
岩瀬さんのキャリアを振り返る内容となっていて、個人的には微妙に情報が少なかったケガ時代(2015年)~引退前年ぐらいの話が聞けたので大満足。
また、最後にスタジオゲストの立浪さんも言ってますが、やっぱ岩瀬さんと言えばあのギャップなわけですよ。ちょうど同じ週に放送されたサンデードラゴンズでも岩瀬さんのデビュー当時の話、普段とマウンドのギャップの様子が川上憲伸さんによって語られています。
そして、インタビューを受ける岩瀬さんはやっぱりホワホワ。
おしまい
「ホワホワ」岩瀬さんの次は、「いぶし銀」井端弘和選手↓